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【ネタバレ】映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」感想

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どうもちぐです。

 

3月9日火曜日、中学か高校に登校していた頃のような早い時間に家を出て、

遠足の日のようにわくわくした気持ちを胸に、エヴァの映画を見てきました。

 

以下、ネタバレになりますので未見の方はご注意ください!!

 

 目次

 

シン・エヴァンゲリオン

 

一言で言うと、

 

万感の、終幕でした…。

 

自分の子供時代、青春時代と大きく重なっていたエヴァ

これまでを思い返さずには全てを消化し切れないので、

色々と振り返りつつ、感想を書き記したいと思います。

 

これまで約25年、エヴァの物語に漠然とした憧れを持って生きてきましたが、

ついに、ついに終わってしまったんだなという寂しさと

この物語に終幕があってよかったという喜びと

両方を以って物語を見届けることができました。

 

アニメって、創作物って、人が前を向いて現実を生きていくための力になってくれる。

90年代に感じていたその気持ちを、また新たに胸に感じさせてくれる作品でした。

 

 

エヴァと私のこれまで

 

エヴァと私の出会いは小学生の頃で、放送当時、父がビデオに(ビデオに…!)録画していたのを見たのが始まりでした。

(こっそりではない、普通に家族で見ていたのです!)

 

カッコ良くてテンポの良いOP、荒廃していながらも敵に立ち向かうため新しくなった世界、そして何より、不安定な世界にいながらも、暖かく激しく愛憎を交錯させる魅力的なキャラクターたち。

ストーリーは難解なようでシンプルで、小学校低学年だった自分にも、「世界を救うために、主人公の力が必要だ。でもエヴァに乗って使徒と戦うのは相当危ないし怖い。あんまり会ったこともない冷たいお父さんにやれと言われたって従うのは嫌だ」というのはすんなり理解でき、あっという間に世界の中に引き込まれて行きました。

 

レイやアスカにドギマギしたり、ミサトさんの愛情を感じたりしながら、エヴァに乗って成長していくシンジくんを見るのはとても楽しくて、

まだ青春も知らない子どもだった私は、「14歳って甘酸っぱくて素敵で、こんなことは起こらないだろうけど、早く私も成長したい…!」と、強い憧れの目で見ていました。

 

そんな中迎えたアニメの最終話は、不満には思わなかったけれど、ただ概念だけで終わらされてしまい、子供心にはなんとなく「ホントにこれで終わりなの? そんなわけないよね。ホントの終わりがあるはずだよね」とその先への期待だけがとり残されました。

 

 

しかし、いざ旧劇場版が公開されると、「怖い・グロい・結局意味が分からない」という兄の話から見るのを遠慮して、その後すっかり子どもの年齢を終えて、大学生になってから再び始まった新劇場版を見るに至ったわけでした。

 

序を見て「あぁ、またエヴァが始まった…!」と喜び、

破を見て「アスカが惣流じゃないのはなぜ…そして往年のテンプレの繰り返しが多すぎて、アニメであんなに生き生きしていたキャラが記号みたいになっている。。。」と悲しみ

Qの頃には社会人になって、忙しくていつ放映されたかも知らないうちに何年も経っていました。(その間に旧劇場版を見たような気がする)

 

Qを見たのは1〜2年前だったのですが、

みなさん仰るとおり、報連相がちゃんとしてればこんなことにならないのに…!という出来事が連発しすぎて、なんだかあまりに物語が作為的に見えてしまい

さらに、お話が新しい方向に行っていることを認めたくない自分は、カオル君との交流のシーンもなんだかうまく納得できず、感情が揺れる姿が好きだったアスカやミサトさんの冷たい変化もただ悲しく…。

そして「序破急で終わるんじゃなかったの?? これいつまで続くの??」と物語が終わらないことに不満すら感じました。

 

そして「シン」の公開。

正直、あまり期待していませんでした。

ここまで見てきたエヴァの物語、オタクとして履修しないわけにはいかない…という(どうでもいい)使命感だけがあり、

初日に行かなくてもいい、ツイッターでわざわざネタバレ避けするまでもない。

そのうちに観にいこう、とゆるく考えていました。

 

でも初日が終わって、何人かがネタバレのない感想をツイートされていて。

「よかった」「ついに物語が終わった」「決着がついた」

そして

「アニメ、旧劇、新劇全部見てから行ったほうがいい。」

それを見てから、「ついに、あの愛しかったアニメの世界が終わりを迎えられるのかもしれない」と、いても立ってもいられなくなって

 

次の日の朝に見にいくことに決めたのでした。

 

 

「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を見て

 

シン・エヴァンゲリオンは、シンジくんが愛を感じて、受け取って、

自分からその愛を手放したり、そして最後には返したりできるようになるまでの物語であったように思います。

 

シンジくんに愛を与えたのは、

「第三村」に暮らし、「ニアサーも悪いことばかりじゃなかった」と言いシンジを受け入れる元同級生たち、

「好きだから」と告げて消えるアヤナミレイ、

「昔好きだったんだと思う」と言うアスカ、

14年間ずっとシンジを守り続けていたレイ、

結局はシンジに期待してくれるミサトさん

エヴァの中に居た母であるユイ、

「必ず迎えに行く」と断言するマリ…。

 

以前のシンジだったら、「好きだって言ってくれたのに」とか、「だったら何かして返さなきゃ」「守り抜かなきゃ」とか、愛に責任や義務を感じてまた空回りしそうなものですが

今回は、その愛情を一身に受け、暖かさを信頼して、「人に助けられてもいい」と言うことを認められるようになるとともに、

自分が選択することによって、その愛を手放すことができるようになったように見えました。

 

例えば、

「ここで生きていこう」と言ってくれた仲間のいる「第三村」を後にしてヴィレに向かったり

二人のレイとの別れは悲嘆ではなく前向きになることで乗り越えたり

アスカに「僕も好きだった」と言って、彼にとってはそう遠くもないであろう恋心を過去のものにしたり

自らを犠牲にするミサトやユイを止めることもなく、その役割に感謝して受け入れたり…

 

その愛に全身全霊で応えなくても、応えることができなかった過去があっても、

「愛された」ことには変わりがなく、

その愛を返し切ることができない選択をする権利がある。

 

そして最後は、よく知らない、未だ関係も成り立っていない

「必ず迎えに行く」と約束してくれた未知なる少女との不確定な未来を選ぶ。

 

美しい終幕でした。

 

まごころを、君に」が放送された当時に、この結末になっていたら…と言うのは

ありえない仮定なのだけれど

もしそうだったら、自分はこの結末を受け入れられたかな? と少し疑問に思います

 

なんやかんやでシンジめちゃ愛されてるやん…都合ええやんけ…

緒方さんボイスであってこそシンジくんなのに、最後なんで声変えるんや…

どうしてこんなぽっと出のよく分からん女とくっつくんや……!

などなど、子どもの私だったら色々と不満に思ったのではないか…と。。。

 

でも、そんな子ども時代から25年も経って

自分自身も、友人や恋人と出会い別れたり、親との関係性にも変化があったり、結婚したりした今となっては

未来に進むって、そう言うことだよな…! と、ものすごく、実感として納得できるラストでした。

 

最後のシーンを見てから、エンドロールが流れている間は、

シンジくんが、ついに終わらない、呪われた子ども時代を脱して大人になれたことが嬉しくて、今まで創作物を見て流したのとは違う種類の涙がはらはらと流れて止まりませんでした

 

他人を救うために、自分の肉体や存在を犠牲にするのではなく、

世界を塗り替えたりやり直しをして、過去の過ちを消すわけでもなく(多分)、

それまでの恋心や憧れとは別れ、叶えることなく超えて行って、

その先に出会った相手に好意を返し、自分の意思で手を引く。

 

あの幼く甘美な少年の声は、二度と戻ってこない。

でも、それが大人になる、不可逆の先へ進むと言うこと。

 

子どもの頃に触れた作品って、やっぱり「憧れ」を感じるところが大きくて

無意識に、「こんな風になりたい」って、主人公と自分を同化させたりしてしまいがちだと思います。

それだからなのか、エヴァが終わらない限り、自分も

「私なんて」と言って人の好意をはねつける子どもでいていい

むしろ、いつまでもそんな風でいるのが美しいような気がしていたと思うんですよね。

 

でも、あの憧れた少年が人の目をまっすぐ見て、自ら手をとって走って行ったのだから

私ももう大人になったことを認めて、自信を持って進んでいいはず。

子どもの頃に憧れた暗い美しさを、先へ続く明るい道として、自分の中に捉え直すことができた。

そして、それの選択肢は大人になる間に自分が身につけていたものなんだと感じられた。

 

そうやって、物語と長い時間を過ごしたからこそ、自分の成長もシンクロして感じられ

これ以上ない鑑賞体験になりました

 

ありがとう、エヴァ

おめでとう、シンジくん。(涙)

 

 

 

蛇足ですが、個人的には

大人になったトウジやケンスケが暮らす「第3村」のシーンが大好きでした。

 

昔、アニメ版に感じていた「不安定な世界でも存在する暖かさ」が戻ってきて

あぁ、これが私の好きだったエヴァだ…! ととても嬉しくなりました。

 

イヤホンでカセットを聞いたり、みんなで温泉入ったり、

ミサトさんの酒乱に付き合わされたり、狭いところに女の子と二人きりでドキドキしたり。

 

そんな人間的でささやかな喜びが魅力的に描かれているのが、私にとってはエヴァの一番の魅力だったのですが、

 

映画では、複雑な世界観や対戦を描くためにそう言う触れ合いのシーンが少なくなっちゃったのかな…と思っていたので、最後に大満足させてもらいました。

 

良い作品だった!!!!良い結末をありがとう!!エヴァ!!!!!

2020年振り返り・2021年目標

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こんにちは、ちぐです!

あっという間に年が明けて2021年!

昨年はコロナで本当に大変でしたね、、、

 

私はといえば、昨年はコロナ禍の中、再就職したり、入籍したりしました。

そして、ありがたくも結婚式をさせていただきました。

(すみません、この先しばらく全く絵が関係ない話です)

 

結婚式。人生においてはビッグイベントですね。

正直、結婚式って、自分たちのためだけに人に集まってもらって、

着飾ってるところをみせびらかして(←や〜な言い方ですみません^^;)

そういうのなんか心苦しい…。。。そこまでやる必要あるか…?と思っていました。

 

友達の花嫁姿はむちゃくちゃ喜んで見に行きたいタイプなのだけど、

写真だけとか、リゾート婚のみの子が多くて、結局、大半はドレス姿を見れていないんですよね。。。

リゾート+1.5次会をしてくれた子はギリ見れる!という感じでした。

 

一方で、私は名古屋(近郊)に生まれ育った娘。幼い頃から「ジミ婚はダメ」と言われて育ってきました。

母は家から餅まきをしたり、5回お色直ししたりしたらしく、バブルだったのもあって豪勢だったそうな。

 

まあ、今時はそこまではしないにしても

やはり「式+披露宴」という形式でやるというのが刷り込まれてるんですよね。

結婚式は、今までお世話になった方に「こんなに立派になりました」と感謝を申し上げる場である

というのもうっすら刷り込まれていて。

もはや「やらない選択肢はない」というのを当たり前に思っていました。

自分にあまりモチベーションがなくても、やったら家族は必ず喜ぶし、

むしろやらないと親が死ぬ時後悔するかもという気持ちもあり

夫は理解してくれたので、当然のように準備を始めたわけです。

 

しかし、結婚式と披露宴というのは普通にやっても1日に数百万円がかかるイベントでありまして

世知辛い世の中

そして、結婚式の準備を始めた当時(2019年9月)の私は貯金を食い潰しまくっているニート

(結婚資金は別に貯金はしていたけれども)

もうとにかく

金銭的な心配がすごくて。。。笑

 

そんな中、最初に選んだ式場がアカンところでトラブったりして疲れてしまい

もう結婚式したくない!!!

というところまで行きました^^;

 

友達はみんな結婚式(※披露宴)してないし…

この数百万円、使わなかったら結婚後に色々使ったりできるし…

親のためにやってるのに「結婚式は花嫁のもの、お前が全部やれ、全部決めろ、何をやるのもお前の意思だ」

と見なされているのもとても苦しいし。。。(実際は各所に了解が取れるかたちで進めなきゃいけないわけです)

今時、本当に結婚式をやる必要あるの??という気持ちが大きくなってしまったんですよね。

 

親戚を呼ぶことに対して気負ってしまう部分も多く、

もう、2019年末の私は心労でしんでいました。。。

 

最初に決めた式場では、「今すぐ予約すると60万安くなる」とか言われたり(これが本当に脅しみたいで嫌だった。。)

キャンセル料が30万円だったりとかしたのですが

ニートの私は、値段はさておきもっと良いところを探そう、と強く言うことが出来ず

それも大きなストレスでした。。

 

その後先方のミスが致命的だったので、キャンセル料は払わずに解約となったのですが

やはり金銭的に弱い立場にいるのは嫌だ。。。と思い、再就職することに決めたのでした。

 

そんなこんなのおかげさまで、その後とても良い式場に巡り合い

母と何度も衣装を見に行ったのはお互いにとっても一生の良い思い出になり

コロナでもう色んなことが心配でしたが、第二波と第三波の狭間に開催することが出来たおかげで

ゲストのみなさんは快く皆さん参加してくださり、

式の当日は本当に楽しくて幸せな1日を過ごすことができました。

 

こんな大変な時期にたくさんの人に集まってもらって、

自分の門出を笑顔で祝っていただけたのが、心苦しいなんて思ってたことが嘘みたいに嬉しくて。

嬉しすぎて、披露宴で入場した瞬間に号泣しました。笑

一生懸命選んだ打掛やドレスも楽しんでもらえて

良い式だった、楽しかった、京都を楽しめたと言ってもらえて、ほんとうに結婚式ができてよかったなと思えました。

 

まあ要するに何が言いたいかと言うと、結婚式やるのに良くも悪くも全てのリソースを費やした1年でした…!笑

結婚式のあれこれも、せっかくだから漫画にしたいなー。

 

はい。というわけで、プライベートは以上のような1年を過ごしつつ、

新しく始めた仕事はコロナの影響をもろに受けてドタバタしつつ

そんな中、制作の方はどうしていたか振り返ります!

 

昨年の年始に立てた目標は以下の通り

 

とにかく参考資料を使うことを厭わない
漫画に方向性を持たせる
漫画をたくさん読む。できれば分析
読書する
練習は後回しにする
ぼんやり見ていられる作画配信をストックしておく
漫画は一年で2作品できたら良いと考えておく

 

一つずつ振り返ってみましょう。

 

①とにかく参考資料を使うことを厭わない

→まだめんどくさがってる部分がありますが、だいぶできるようになってきました!


②漫画に方向性を持たせる

→漫画全然書いてない!!(涙


③漫画をたくさん読む。できれば分析

→例年に比べたら多く読みました。分析は少々。


④読書する

→ほぼ出来ず。年末に青空文庫を少々読みました。


⑤練習は後回しにする

→後回しにすることにかけては良くできるんですねこれが。

おかげさまで、昨年は作品的な絵作りがたくさん出来ました。


⑥ぼんやり見ていられる作画配信をストックしておく

→あまりストックはしませんでしたが、お絵かきノウハウ動画をたくさん見ました。

昨年の画力向上にはこれがとても効きました。


⑦漫画は一年で2作品できたら良いと考えておく

→こら、0だぞ!!!

 

<できなかった自分を振り返る>

前から知ってたんですが、私は自分で自分に課した課題をクリアするのが致命的に苦手です。

人にやれって言われると必死でやるんだけど。

ここのところを本当にどうにかしたい。

自分に負けるってやつだよね。

 

自分が頑張れた時のパターンを思い出してみると

受験勉強の時

サークルの展覧会準備の時

公文式

……(あれっそれだけ?)

なんでしょう、おそらく「終わりと正攻法がはっきりしていて、やることが限られている場合」に頑張れるんでしょうね。

「言われたことだけやればいい」状態にするというか?

あと、受験勉強の時は、毎回問題集をやるたびに塾のクラスで点数を公開しあって、

自分がどのくらいのレベルにいるのか日々感じることが出来て、それがモチベーションだったんですよね。

要するに、こまめに実績と達成感を得ることが大事。

 

あと、この際なので自己分析をしたいと思うのですが

自分で未知の知識を調べるのが本当に嫌い……辛い……

まず自分が未知であることを認めるのが辛い。(完全にダメなパターン)

 

調べ始めた時に全然知らない用語とか出てきて理解できなかった時すごく辛い。

その後調べてもその用語とか、そもそもそこに行き着き方法が分からなかったりすると「……」となる。。。

要するに真っ直ぐゴールに行きつきたい。(多分みんなそう)

 

一方で教本とかを読もうとすると、とにかく最初から読んじゃう。

 

もうひとつ、自分の大きな課題だと思うのが

立てた目標を達成できなかった時に、メンタルがめちゃめちゃに落ちること。

 

というか、ここまで書いてみるに、私の弱点はメンタルでは???

「自分はできないやつだ…」と思うと、その思考に捕まって何もできなくなる。

漫画が全然かけないのも、描くたびに「こんなんじゃ全然ダメだ、できない。いつまでもできない。できるようになる未来が遠すぎる」となってしまって中断してしまう。

最初の方は「頑張ればもっとできる!」って思ってたのに。

まあその後の実績がイマイチだからどんどん自信がなくなっていくわけだが…。

 

<できたことを振り返る>

できたことも振り返ろう。

2020年は、熱心に練習をしなかったわりには画力的に上達できたかなと思います。

「練習を後回しにする」と同時に、「作品として仕上げる」「感情の伝わる絵にする」ことを気をつけて、

1枚絵のクオリティを上げることを意識し始めたので、

SNS(最近は特にpixiv)の反応が格段に良くなってきました。

 

もう一つ、昨年やって良かったなと思うのが、

漫画のざっくり模写。

去年は、作画がすごくきれいで、こんなふうに描きたい!と思えるマンガに出会えまして。

1年かけて24ページと言うのろのろ感でしたが、自分にない表現を学びつつ、疲れるほど詰めすぎず、というのを続けたおかげで

マンガ・イラスト記号的な描き方というのを学ぶことが出来ました。

 

これまでも、絵からの模写はやった方が絶対良いって分かってはいたんだけど

精密にやらなきゃと思いこんでいて、すごく腰が重くなってしまったり、

精密にやったとしても、線ばかりを追い過ぎて、全体や各部の流れが見えず、どうにも思うような効果が得られなくて。

あと、私は漫画を描きたいので、色んな角度の絵を描けるようになりたくて。

量をこなさないと色んな角度なんて描けるようにならないのに、精密模写をしていると、その角度が身につくか、つかないか…で

全然モチベーションが保てず。。。

ざっくり模写はそんなこれまでの悩みを総解決してくれる、とても自分に合った練習法でした。

 

つらつらと書いてしまいましたが、以上の振り返りを受けて、今年の目標をば。

 

①メンタルコントロールの勉強をし、実践すること。

 

②質より量で、気軽に漫画を描くこと。まずは良いものを作ろうとせず、伝えたいこと、言いたいことを描くことに注力すること。

 

③他人の言うことに惑わされないこと。「良いものを作ろうとしないなんて意識はダメ!」とか言われても無視すること。自分の状態に対する感覚を大事にすること。

 

④漫画をたくさん読み、自分の「好き」をたくさん感じること。

 

⑤「好き」なもの、良いと思ったもの、流行しているものについて、構造や自分の解釈を言語化すること。(月に1つはやりたい)

 

こんなところでしょうか。

技巧的なところより精神面が大きくなりました。

創作ってやっぱり気持ちでするものだから、自分の気持ちを大事にしたい。

 

今年は頑張るぞ!と思いすぎず、少しずつでも、クオリティが低くてもアウトプットを増やして、楽しくやることに重点を置いていきたいと思います!!

 

というわけで、今年もよろしくお願いします!!

 

絵がないので今年最初のイラストを載せておきます。

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(刀剣乱舞 泛塵)

受講歴・絵の上達ログ その9 忙殺編(2020年8月〜11月)

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こんにちは、ちぐです!

 

7月までもコロナの影響でドタバタしていたのですが、

その後も感染対策をした上での対応を仕事のあらゆる場面で求められ、

11月頭には大きな山が発生、、、

しかも人生最大とも言えるライフイベントとも重なり、ちぐの忙しさはMAXに…!

 

あれっ…私、自分の時間に創作ができそうな職場を選んだんじゃなかったっけ…?

という気持ちがちらちらと頭をかすめながら、9時10時まで残業したり、土日もLINEやSlackで仕事対応をしたりしていました…(それに重ねてライフイベントの準備が進む)

いや、いろんな人たちと新しいものを作る仕事だったから、楽しくはあったんだけどね。。。

 

そんなわけで今回も創作はあまり進みませんでした、、、

ただ、手を動かしてない割には、画力に進展があったかなーという感じでした。

技術を研鑽する時間がなかったので、それより見栄えや雰囲気に力が入れられたのかもしれません。

 

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8月初頭に描いたもの。

お花の資料をちゃんと見ながら描いたり、

髪の毛がふんわりした可愛い絵を見て「こんな風に描こう!」と

方向性のイメージを最初に作っていたという点で進展だったかなと思います。

 

作業中にお絵かき解説動画を見るようになったのも大きかった感じがします。

よく見ていたのは、最果ての魔王ディープブリザードさんの動画

www.youtube.com

 

絵柄が可愛くて、お話が優しくてわかりやすくて、

それでいてしっかりした知識や経験の上でお話してくださるのがとても好きです。

「デッサンをよくする」以外の見栄えをよくする色々なノウハウを教えてくれるのも、とてもありがたい!

そういうやり方があるのかー!といつも眼から鱗が落ちます。

 

そんな動画を見ながら描いた、この時期のイラスト

 

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なんか効果とか色々使ってるし逆光になってるし、我ながら今までになくリッチな画面!

 

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(参考:「ヒプノシスマイク」  飴村乱数)

これは逆にシンプルな色塗りをしてみたかったやつ。

 

あと、カップリング絵を描いてみたり。

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お子様版(背景は素材)

 

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成長版(捏造)

(参考:「Fate Grand Order」 イリヤスフィール / エミヤ)

 

この二つの作品はゲームイベントに乗っかってるのもあってか、私としてはPixivでたくさんブクマがもらえました。嬉しい!

 

思えば、今まで私が描いてきたイラストって表情とかポーズに特に意味がなかったと思うんですよね。まぁ今回の乱数くんもそうなんですが。

多分それは、無意識のうちに、絵にテーマを載せることよりもまず「自描きで人体をどのくらい描けるのか」というのの腕試しがしたかったからなんじゃないかなーと思います。

ただ、ここまで色々練習してきて、人体自体はとりあえず描けるようにはなってきたので、次はシチュエーションや、そこから感じ取れる感情を考えた絵を描くようにしていきたいなぁと思います。

 

描かれた人がどう思ってるのかが分かったり、見たときに自分の中に感情が湧いてきたり

そういう絵を目指したいな。

 

あと、どういう雰囲気の絵にしたいのか、どういう可愛さ、美しさにしたいのかというのは

やっぱりちゃんと参考やイメージを持った上で描く必要があるなぁと思いました。

逆光の女の子の絵は特にそれが上手く働いたかなーと。

自分から勝手に生まれてくる「可愛さ」「美しさ」って、手癖と一緒でやはり限界がある感じがして。

外にある、自分が可愛いと思うもの、美しいと思うものをちゃんと分析して、分解して、取り込んでいきたい!

 

…いやそれよりまず漫画を描けよ…!?

 

漫画については、途中になっている二次創作を年内には仕上げること、

今年は色々新しい経験をしたので、その上で創作とレポ漫画のネタ出しをすること

たくさん漫画を読むこと

をまずは年末までに行いたいと思います。

 

書き出しただけでそんな全部できるか!???という量である感じがしますが、がんばっていきたいと思います…!

受講歴・絵の上達ログ その8 再び勤め人編(2020年1月〜7月)

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どうもちぐです。

 

前の上達ログを書いてからあっという間に半年も経ってしまいました。

再就職し、コロナの波で忙殺され、私生活も色々と忙しく。。。

まだまだ落ち着かないところなのですが、少しだけ余裕ができたのでこの半年の練習や挑戦の記録をブログにまとめようと思います。

 

色塗り教本を参考にイラストを描いてみる

これまで色塗りというものを当てずっぽうでやってきたわけですが、ここに来てついに教本を購入。 

色々なイラストレーターさんが参加されているので、テイストの違う塗りの中から自分の好きなものを選べるのがとても良かったです!

説明の端折り方が人によって違う感はありましたが、全体的に工程を丁寧に載せてくださっているので、堪え性のない私でもなんとかそれなりに色を塗ることができました…!

 

参考にして塗ったものがこちら

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(参考:「刀剣乱舞」 物吉貞宗

 

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オリジナルのキョンシー娘。 

 

しかし、このあと載せるものを見ていただければわかるのですが、

その後ちゃんと教本を見ずに塗るとやはりレベルが落ち…

ちゃんと手順を踏むのって大事だなと思いました。。。

 

前から薄々気づいてはいたのですが、

私は「形を作るまで」で集中力の限界が来るようです。(早すぎ)

その後時間をかけて推敲して満足いくまで形を整え、線画に起こし、色を塗り…

というところまで行けず、とにかく「何か形にしたい!!!とりあえずTwitterに載せてインスタントに評価が欲しい!!!」という欲望のまま突っ走ってしまうんですよね…。

時々はそんな感じでも良いのかもしれませんが、やっぱり腰を据えて1つの絵のレベルを上げていかないと、ずっと同じような底辺をうろうろしてしまうことになる。。。

 

イラストレーターになりたいわけでもないし、一つのイラストにそんな膨大な時間をかけるなんて…とついつい思ってしまうのですが、中途半端なものを量産しても意味がない…!!

 

どうにも腰が重いのですが、やはりコンセプト、ストーリー、全体の雰囲気、参考にすべき作品、ハウツーを事前にしっかり決めて調べて、限界まで美しさや世界観に拘って作るべき…!

 

下半期はこれをどこかでやりたいなと思います。

どこでやるか決めないとな。

 

「スカルプターのための美術解剖学」模写

 

みんな大好きスカルプター本。

ずっと前から良いとは聞いていたものの、なかなか値も張るし、立ち読みすると「内容が複雑すぎる…」と思ってしまい購入を見送り続けていたスカルプター本…。

しかし、ある日ついに思い立って買うことに…!

(何をどう思い立ったのかは忘れた)

買ってみたらというものの…、もう非常に良い!!!

男女の体つきの差や、動きによる筋肉の見え方の違いが明確に説明されているのが特に良い!!!!!

 

よくある絵のハウツーだと、「お尻の描き方はこう」「筋肉のつき方はこう」と

部位別に説明をしてくれるんだけど

それだと片方の性しかカバーしていなかったり、角度や動きを加えると対応しきれなかったりするんですよね。。(そしてそれに気がつかず混乱したりして…)

この本では、性別によってどういう構造になっているのか、

体型によって、体の動かし方によって見え方がどう変わるのかがかなりきちんと説明されていて、

体の構造について、勉強してみてもなんだかよくわからなくてモヤモヤするな…と思っていたところがかなりクリアになりました!

 

とはいえ未だ全て覚えていないので、、久々に模写したいなぁ。

模写しても力になるし、読むだけでも認知力が上がるので、評判の通りとても良い本でした…!

 

模写はこんな感じでやってました。

ざっくりめ。

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気晴らし絵

この辺りになるとコロナの影響で仕事が非常に忙しくなり、

特に計画もなくその時のこれ描きたい!というパッションのみで描いていました。


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(参考:ヒプノシスマイク Fling Posse

これは頑張って塗ったんだけど、塗りの教本を詳しく見なくなってしまったりしてやや微妙な出来に…

というかバックを暗い色にしちゃったのが透明感ある感じの人間の塗りと合わなかったかな。あと動きがとても硬い…

 

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(参考:ヒプノシスマイク 麻天狼)

 

明らかにヒプマイにハマっている。

 

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(参考:ヒプノシスマイク 飴村乱数)

そして塗りのレベルが順調に下がる。(〜自己流ダメ、ゼッタイ〜)

 

これより先はオリジナル。

 女子高生に責められるサラリーマン(教師?)

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これは珍しくストーリーのある絵ですね。

 

他にも、ニュアンスのあるペンを試してみたり。 

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この頃は次にお話しする漫画模写をやっていたので、少し絵が良くなった感。

手がマシになってきました。

そしてちょっと好きな感じの絵が描けるようになってきた気が…

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耽美っぽくて繊細な絵を作れると気持ちが良い。

 

しっかり参考を決めて描いたほうが良い、という気持ちになってきたので、

ミュシャ風の絵も描いてみました。

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もっと手をかけないとミュシャ風にならないよ〜

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〜塗りの自己流ダメ、ゼッタイ〜 02

塗ってるとこれでいいと思っちゃう自分、我ながらやばいなぁと思います。。。

ぐちゃぐちゃやん…!もっと繊細に塗って…!そしてやっぱり数日置いて冷静に見てクオリティを上げて…!

 

漫画模写


ネーム構成を勉強したかったのと、絵の模写をしたかったのがあり、4月くらいから漫画の模写を始めていました。

 

まるまる模写なので載せられないのですが、とても良い練習でした!

 

絵の模写は上達するために、これ以上ないほどに大切なことですが、

参考にしたいこれ!というものが見つからなかったり、

1つの絵を丁寧に時間をかけてやらなきゃと思い、腰が重くなってしまいがちだったりして

なかなか量ができなかったんですよね。。

 

今回は、たまたま参考にしたい!!と思える作品が見つかって幸運でした。

どの絵もきれいで、次のコマも、その次のコマも模写したい!と思えて、非常にモチベーションが高まります。

漫画模写では、イラストの模写ではなかなかできない、色々なアングルやポーズ、サイズ感の絵が練習できたのも、とてもよかったです。

あまり細かくやっていると終わらないので、模写はあまり精密にはやっていないのですが(そ!でも終わらないのですが)

やればやるほど力になる感じがして、とても楽しい練習です。もっともっとやりたい!

 

総括

正直あんまり上達しなかったなーという時期でした。

漫画家になれないままニート期間が終わってしまい、会社員に戻ったことで精神的にもやはり落ち込んでしまい。。

なんとか浮上できないか、どうにかならないかと、モチベーションが切れ切れになりながら、細々と絵を描き続けた時期でした。

 

でも見返してみると、前よりもカラーのちゃんとしたイラストをたくさん描いてるし、

多分少しずつ絵も良くなっていると思う。

 

すぐに上手くなる人と比べると、私って本当に手を動かす量が少ないし、

ものを見る時、把握する時の解像度が低い。

悲しいくらい牛歩でしか進めない。

でも牛歩だとしても、やっぱりやめることはできなくて

なぜだか絵を描くことに拘ってしまう。

それなら、自分なりに頑張るしかない。もっと良くなる方法をまだ知らないだけで、まだやってないだけなんだ、きっと。

自分の絵をダメだ、ダメだと思うたびに

きっともっといい絵に近付いてる。

そう思って頑張ろう。

 

そんなわけで、ここ数日でやっとメンタルが回復してきたので、まずは楽しく制作をしていきたいなと思います!

 

そういえば投稿した漫画について何も書いてなかったまた…。それはまた別の投稿で!

ここまで読んでいただきありがとうございました!^_^

【ネタバレ】小説「屍人荘の殺人」作品分析 

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こんにちは、ちぐです。

 

年末、帰省前にふらっと買った「屍人荘の殺人」。

屍人荘の殺人 (創元推理文庫)

屍人荘の殺人 (創元推理文庫)

 

 

今、神木隆之介くんや中村倫也さんが出演で映画化されている作品ですね。

shijinsou.jp

新幹線内で冒頭だけ読み、結局帰省中は全く手をつけなかったのですが、この前の占いでミステリ書くの向いてるかもよ!と言われたこともあり、やる気を出して最後まで読みました。というか続きが気になって一気に読み進めました。

最後まで読み終わると、好みかと言われるとそこまででもないけど、引き込まれて面白い小説だった!

 

というわけで、久しぶりになりますが分析。

いつも通りネタバレ炸裂なので、これから小説を読んだり映画を見たりされる方は回れ右で!

 

【あらすじ】

神紅大学ミステリ愛好会の会長・明智京介と助手・葉村譲は、ミステリへの情熱と事件解決への意欲を持ちながら、弱小サークルの会員として大学生活を過ごしていた。

夏休みが近く頃、「ペンションで行う夏合宿」というミステリにお誂え向きのシチュエーションを聞きつけた明智は、主催の映像研に参加を望むが、しつこく頼んでも断られてしまう。葉村も半ば諦めていた頃、同じ大学に通う探偵少女・剣崎比留子が現れ、ある取引を持ちかけられる。彼女と一緒に来れば、映像研が紫湛荘というペンションで行う、曰く付きの合宿へ行けるというのだ。剣崎からの交換条件は明かされないまま彼らは合宿へ参加するが、そこで想像を絶する極限的な事態に追い詰められ、さらに連続殺人事件が発生する。

果たして彼らはこの状況から逃れられるのか。そして殺人鬼の正体とは。

 

【起承転結・フック】

[起]ミステリ愛好会の二人、美少女に誘われ曰く付きの合宿へ行く

フック:

WHAT 合宿ではどんな事件が起こるのか

WHAT 美少女の出した交換条件とは

IF 美少女とロマンスはあるのか

 

[承]合宿場にゾンビ(近場のフェスでウイルスに感染し、屍人となった人々)が押し寄せ、明智が犠牲に。葉村と剣崎はその他の面々と紫湛荘に立て籠もる事になる

フック:

IF ここまで重要人物だった明智は復活するのか、死んだ(ゾンビになった)のか

IF ゾンビから逃れ、生き残ることができるのか

 

[転]逃げられない空間で極限状態に置かれた彼らに殺人鬼の魔の手が迫り、ゾンビによるものなのか、人によるものなのかわからないような連続殺人が起こる。

フック:

WHO次は誰が殺されるのか

WHO 犯人は誰か

HOW犯人はどのように殺人を犯したのか

IF WHEN バリケードはゾンビの侵攻に(いつまで)耐えられるのか

 

[結]4人が殺され、ゾンビの侵攻が進み、残り少ない逃げ場へ退避する彼らは、剣崎の推理により殺人事件の犯人を突き止め、救出される

ミステリ愛好会は葉村と剣崎の二人で続けていくことになる。

フック:

WHAT ゾンビを発生させる原因となった斑目機関とは何か

HOW 二人はどのようにミステリ愛好会を続けていくのか

HOW 二人の関係性はこれからどうなるのか

 

【テーマ】

ミステリなのであまりテーマに重きを置いていない感じがしたが、あえて言うなら、「恨みを買うような悪人にもそれなりのバックグラウンドがあり、悪事を働いたからといって殺して良いとは言えない」か。

 

【ログライン】

大学のミステリ愛好会に所属する葉村譲が、探偵少女の剣崎比留子によって曰く付き合宿へ参加し、ペンションがゾンビに襲われる中、連続殺人事件に遭遇する話

 

【対立構造】

・事件に首を突っ込もうとするが大した謎を解いたことはない明智x不可抗力で事件に巻き込まれ、今では多くの事件の謎を解いた剣崎

・女性関係にうぶな主人公葉村x女性関係が原因で殺される被害者たち

(↑意図的ではないのかも。あえて言うなら、かな…)

 

カタルシス

・犯人の判明

 

・トリックの解明

 

 ・明智さんとの再会

→うーん

一応再会できたのはよかったなと思ったけど、明智さんは探偵としての能力もそうあるわけでもなく、序盤で退場な割に序盤に大した見せ場も主人公と心通うシーンもないし、相棒を自分のものにしようと近づいてきた剣崎さんに最後はトドメを刺されるし、色々不憫すぎた。

 

【見所】

全体を通してわかりやすく叙述してあるので、トリックの前提となる状況や人物がとてもわかりやすい。

ゾンビがすぐそこまで迫っていると言う極限状態で、登場人物がどう時間を過ごしていくかと言うのがしっかり描かれていて面白い。(普通はもっとパニックになると思うが)

 

【個人的な感想】

・好み度★★★

文章がとても明快で読みやすく、 あまり読書をしない自分でもサクッと読めた。

トリックや誘導がしっかりしていて、最後まで犯人が誰か予想できない状況で進んでいったので、ずっと気になる気持ちのまま謎解きの過程を見ることができた。

 

また、全体を通してストレス耐性がしっかりしていたのがよかった。

ゾンビもの+殺人事件となり、あまりの極限状態にとっちらかりそうなものだけど、ゾンビの情報が割とあっさり明らかになること、ペンションに避難したメンバーが割と冷静なこと(すぐそこまでゾンビが迫ってるのに)、殺人被害者の候補が最初からだいたい決まっていたことなどで余計なことに悩む必要がなくなり、殺人事件とそのトリックに集中して読むことができた。

 

ただ、重要人物かと思われた明智さんがあまり活躍しないままに序盤で退場、最終的にゾンビとしてトドメを刺されて死ぬのはなかなか可哀想だった。。

主人公にとって明智さんは大事な存在だったようだけど、この小説だけではあまりその気持ちに共感できないし…

そもそも剣崎さんは葉村くんが助手に欲しいという動機で二人を誘ったわけだけど、ここで彼女に誘われなければ死ななかった明智さん。相棒も奪われるし、命も落とすし、不憫が過ぎる。。。

前日譚の小説が出ているようなので、それを読めばもう少し浮かばれるのかもしれないけど、死ぬ時のアッサリさを思うと複雑な気持ちに…。

 

あと気になったのは、犯人の動機がこの猟奇的殺人をするにはちょっと足りないような気がしたところ。もう少し動機に説得力が欲しかったと言うか、なぜそこまで恨みを持ったのかと言うエピソードを深掘りして欲しかった。その動機でこんな血まみれな殺しできる…?っておもた…

 

トリックなどの描写はとてもよくて読みやすく、ミステリ初心者にミステリ指南をしてくれるような内容もあって勉強になり、さらっと楽しく読むにはぴったりの作品だったと思う。

ただ、もうちょっとそれぞれの感情に迫って欲しかったな。それは続編でやるのかな。

そこだけやや残念でした。

 

以上、小説「屍人荘の殺人」作品分析と感想でした!

占いに行ってきた話

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どうもちぐです。今日の話は本当にただの日記で、絵は関係ないです。

 

年末年始の帰省から京都へ戻り、前職で良くしてもらった上司にばったり会ったりして幸先がいいなぁと思っていた時。

キャリーケースをゴロゴロしながら家までの通り道の商店街を歩いていると、新春特別企画で「千円占い」が目に入った。

 

その商店街の片隅には常に占いのブースが出ているのだけど、その日は明るい広間に大きくスペースをとっていて、占い師の人数も多く、何軒か埋まっていていつもより行きやすい雰囲気だった。

そして千円という安さと数分前に感じた「幸先の良さ」が自分の後を押して、よっしゃいっちょ今年の運見てもらおか!という気分になり、久しぶりに占ってもらうことにした。

 

占い師は5〜6人いたのだけど、誰にするかはすぐ決まった。四柱推命で占ってくれる、若い男性の占い師。

最近は若い男性と話す機会などなかなかないので、ただおしゃべりしたいという下心がなかったかと言われたらあったわけだけど(キャバクラに行くおっさんか)、それよりも占い師というと女性か年配の男性というイメージが強く、今まで見てもらった人もそう言った方々だったので、自分と同年代くらいの男性はどんな風に見てくれるんだろう!とちょっと興味があったのだ。

いや、正確にいうと、「どんな風に見てくれるんだろう」と思いながら、心底では「こんな風に見てくれるだろう」という考えが、実はその時の私にはあったのだと思う。

 

私はこのくらいの年代の男性に偏見を持っているようで、大体の人たちはスピリチュアルなことを信じる女性をバカにしているという印象がある。何かあれば「論理的じゃない」とか「統計的に見ると」とか「占いで人生を決めるなんてバカ」とか言ってきそう。

もちろんそうでない人もいる。よく考えればスピリチュアルなことが好きとかそれを生業にしている男性も身の回りには居た。前世からの縁があるという恋人と結婚した人とか、水素水とか謎の気?の入ったクエン酸を食べたりしている人とか、先祖代々占い師をやっている人とか、思い返すと女の子より男性の方がそういうディープな人が多かった気もする。

そういう人たちを目の当たりにしてなお、たぶんツイッターの偏った投稿の見過ぎなのか、「若い男性はスピリチュアルをバカにする」というイメージがある。偏見だ。

 

よくよく考えてみると、むしろスピリチュアルを敬遠しているのは私なのかもしれない。

かつてはそういうものに憧れを持ったものだし、今でもなんとなくいいなとは思うのだけど、「スピリチュアルなことを信じるとヤバい。ハマるな。人生を預けるな」というブレーキ的な考えが私にはある。

多分、ハマると本当に帰ってこれなくなるのがわかっているんだと思う。判断を預けられるものに依存して、自分で考えることを放棄してしまいそうな気がして怖いのだ。

 

ちなみに友達でスピリチュアルなことをとても深く学んでいて、時々霊視的なことをしてくれる子がいるのだが、それはそれでとてもありがたく受け取っているし、その子がそういう世界を頼りに生きるのも良いと思っている。

人間には精神があるわけだし、精神論で考えるのも一つの道だ。そういう人生に憧れもある。

でも自分はそうはなれないというのが現状だ。

 

新春の商店街に戻る。

私の選んだ四柱推命の占い師は、スーツにメガネの清潔感のある若い男性。

堅苦しくはないのだけど賢そうな顔つきで、細身で物腰柔らかな人だった。ブースに立ち寄ると感じの良い笑顔で迎えてくれてて、嫌なことは言ってこないかも、とちょっと安心した。

 

先ほど私はスピリチュアルを揶揄して否定する言葉として「統計的に見ると(おかしい)」という言葉を選んだのだけど、一方で占いの多くは統計だと聞く。四柱推命は特にそういう感じがする。

そんなわけで、「この人どんな風に見てくれるんだろう」と思っていた私は、心の底で「四柱推命は統計だし、普通(?)スピリチュアルに偏らない若い男性だし、なんかフワッとしないことを言ってくれそう!」と思い、この人を選んだのだった。

 

前置きが長すぎた。

 

そんなわけで占ってもらった。

まずは生年月日を紙に書き、占い師さんはそれを見て私 のここ数年と、五年ごとの運勢を見てくれた。

何か辞書的なものを参照しながら、それぞれの年に漢字を書いていく。統計っぽい。いい感じ。

途中で「ん〜〜」と悩んだ様子になり、不安になる。なに、悪いの。悪い運勢なの。

そして数分待った後、「よし、始めましょう!」と言って彼は10分タイマーを押した。

どうやら10分千円ということらしい。でも今の調べ物タイムを除いてくれたので、良心的な感じがした。

早速「何について見ますか?」と言われたものの、何も考えていなかったので早速答えにつまる。何しに来たんや。

いろいろ考えて、主に仕事運を見てもらうことにした。

 

以下うろ覚えの結果。

・一昨年に仕事を辞めたということが、その年はやっていたことが行き詰まって終わる運なのでなるほどなって感じですね

・転職後も普通にうまくいくと思うけど、去年から続けている「やりたいこと」は続けて欲しい。芸術に興味があるタイプで作るのが好きな人。その才能を生かして欲しい

・手相を見ると、感情線が極端に下がっているわけではないので夢見る夢子ちゃんタイプというより論理的に詰めていくのが得意なタイプ。物語を書くならミステリが向いてるかも。

・来年結婚しそう。いい運気

・35歳前後でこれまでやってきたことが結実して、行きたい方向性が定まる

・生命線が短いけど、頭脳線がしっかりしているので休むべき時にちゃんと休めるタイプ。短命を意味するわけではないから安心してね (良かった〜短いの気にしてたから)

・優しい人ですね(そうです私優しいタイプです!って思ったけどさすがに言うのはやめた)

・家族のことと仕事のことで悩んでいるようですね

 

そんな感じでした。

途中で時間が余ったのか手相を見てくれたのだけど、

「ここに手を乗せてください」と白い扇をさりげなく開いて置かれた時はちょっと素敵な演出だなと思った。この方がよく見えるという、実益も兼ねている雰囲気があるのがまた良い。

いや、実際見やすいのかどうかはわからないし、白い紙でもいいわけだが、扇というのが気が利いている。雰囲気は大事だ。

 

そんなわけで占いは10分で終了した。10分という字面よりもずっと長く感じられる、楽しく有意義な時間だった。

この占いで何か人生が変わったとか、これを指針にして生きていこうとか、そこまでの気持ちにはならないけど、とても気分良く、いい感じに占ってもらったなと思う。

今回の占い師さんは「ああしろ、こうしろ」「こうしなければ不幸になる」といった言い方をしなかったので、一つの見方として楽しく受け取ることができた。

そしてこの人が私の情報をいろいろ見たり、私の話を聞いたりして、あなたはこんな良いところがありますよ、こんなことで悩んでて大変ですね、と、言ってもらったのがとても嬉しかった。

この人は、今この時は私を見てくれていて、私が良い方向に進むための言葉を紡いでくれてるんだなというのが伝わってきたというか。

別にそう言われたからといって自分が変わるわけでも何かが解決されるわけでもないのだが、ただ千円で心地よい体験ができたなと思う。

 

前に友達が霊視してくれた時も同じことを思った。

友達が本当に霊を見ているのかどうかはわからないし、私にとってはどっちでも良いんだけど

でもその子が私のために「霊を見て」くれて、私を元気付けるために言葉を尽くしてくれたことが、とても嬉しかった。

 

今回の占い師さんは本当にこの十数分間だけの付き合いだったけど、とても真摯に見てくれたと思う。

良い占い師さんだった。

 

 

時々こうやって、自分の深いところについて真摯に向き合ってくれる他人と話すのも良い体験だなと思う。

要するにただ人と話すだけだ。でも友達じゃない。知らない人だから、その人の話をフラットに聞いて受け入れられるんだと思う。

(友達と話すのは、それはそれでありがたいし嬉しい時間だけどね)

 

「いつもはどこでやってるんですか?」と言ってその占い師さんの名刺をもらってしまい、また行きたい気持ちもややあるわけだが、やはり夢子ちゃんになりきれない私は「いや行き始めたら絶対抜けられないから、やめとけ」と心の中で思い、ミステリ小説を読むのでした。

2020年目標

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どうもちぐです。

2019年のふりかえりが終わったので、2020年の目標を考えたいと思います〜。

 

目次

 

とにかく参考資料を使うことを厭わない

昨年漫画を描いていた時、クロッキー効果である程度ポーズはつけられるようになったのですが、「やっぱりなんか違う」「この角度が描けない」「服がなんかわからない」と言うことが頻発し、そこでうだうだ修正しているうちに無駄な時間を過ごしまくりました。

2020年は、髪型や服などは作品なり写真なり参考資料を準備、それをもとにキャラの設定資料をしっかり作り、必ず参考資料と設定表を都度参照して描くことにしたいと思います。

これがめんどくさいんだが、やらないとおかしくなる。。。ほんまお願いだからやってください(自分)

 

背景などに関しても、トレスは出来るだけしたくない!写真をもとにしたとしても一から作りたい!と思っていた自分。

しかしそれだと背景を組み立てるのに死ぬほど時間がかかる。

こだわるのは作品がたくさん描けるようになってからにしてくれ。

写真や素材を使えば質は大体担保されるんだから。

今の私に必要なのは量!

 

新世界を創造したいから背景を一から作りたいって言う気持ちはわかる、わかるよ自分のことだからね

でもせめて現代物描くときはその気持ちを捨てて!

現代世界に新世界も何もありません。この世界はこの世界です。こだわるならインテリアだけどそれも大体資料あるから!

新世界作ろうとしたとしても大体この世界にあるものでできてるから!!

 

しかしどうして参考資料を見るのがめんどくさいのかなぁと思い、分解してみると

・持ってる資料でもいちいちフォルダやカメラロールを探して開くのがめんどい

iPadで表示すると描画できる範囲が狭くてうっとおしい

・そもそも自分が欲しい資料を探すのがめんどくさい

 

ということは、

・ある作品(やキャラ)に使用する資料はまとまったフォルダ(iCloudとか?)に入れておく

・繰り返し使うものに関しては印刷してすぐ見れるように持っておく

・日頃からpinterestなどでいい資料を眺めて保存しておく

 

などで解決できるだろうか、、

pinterest眺めるのは楽しいからできる気がするぞ。

一旦それでやってみたいと思います。

 

漫画に方向性を持たせる

この前描いていた漫画にモチベーションが上がらなかった理由の一つに、好きな感じの統一感というか、物語としての雰囲気というか、そういうものを持たせられなかったことがあると思います。

では好きな感じの統一感とは何かというと、何かフェアリーテール的な王道の流れとか、見栄えや調度の統一感(19世紀イギリス風とかアール・デコ風とか)があることなのかなと。(ディズニーのプリンセスものとかまさにそういう作り方なのかなと)

物語を読む側の立場になると、やはり今自分がいる場所とは別の、何か不思議で素敵な(もしくは不気味な)場所に迷い込んだような感覚があったほうが没入できるし、純粋にそういう作品が好きなんですよね。

フェアリーテールに関しては必ずしも全てなぞらなくてもいいとは思うのだけど、フェアリーテール的な文法を使うと読んだ人にスッと入っていきやすいし、話の基盤として常に置いておくと、上手くいくんじゃないかなぁと思ったり。

なので、今年は「ここはどんな場所なのか」「どんな風に流れる物語なのか」というところをもっと大切にして作品を作っていきたいと思います。

 

漫画をたくさん読む。できれば分析

漫画家になりたいよ〜と言いつつ、あんまり漫画を読んでいなかったなと反省。

 なんで漫画を読まないかというと、

・今時何を読んでいいかわからない

・コミックスが欲しくてもかさばるので家に置いておけず買えない

電子書籍は持っていることを忘れてしまうのが勿体無い&続きが気になると大人買いしてしまい後からダメージを食らう

・いざ漫喫に行こうと思ってもその時間がなんだかもったいなく感じる。あんまりたくさん一気に読むと没入しすぎて具合が悪くなる

 

ん〜。

でも読みたいものがないわけではないんですよね。

今は鬼滅の刃読みたいし。

漫画好きの友達が勧めてくれる作品もあるし。

途中まで読んで続きが気になってる作品もあるし…。

 

通勤で本を読もうと思ってたけど、アプリで漫画を読むことにしようかな。

そしたら立ってても多分見れるし…

 

そして読みたいと思った作品はブログとかにリストアップしておこう。

今なんか読みたいな〜って時に見れるようにしておけば、読みたいものがない…とならなくなるかもしれない。

 

大人買い問題は月の予算を決めることかな。。

月5000円までとか?

これが多いのか少ないのか、わからない…

とりあえずこの予算でやってみよう。

 

あと一つ気をつけたいのが、自分が本当に好きな作品の傾向というのを手放さないこと。

この前実家に帰り、思春期に買った漫画を再読してみたら、自分の性癖に刺さること刺さること…。

新しい表現を探し学ぶことも大切だけど、私が漫画を描きたいというモチベーションをくれたのは結局のところその頃の作品なので、何を見ても、自分の原点を忘れないようにしたいなぁと思います。

何冊かは実家から持ち帰ってきたので、それを読んで味わう時間も大事にしたいな。

分析はこの辺の自分の原点的な作品からやっていきたいです。

 

読書する

これは漫画がある程度読めたらにしよう。

3ヶ月で1冊読めたら上出来ということで。

あんまり難しいのはやめて、流行りの小説とか娯楽系の作品をまずは読みたい。

 

練習は後回しにする

就職するにあたって、描ける時間が(多分)減るので、朝練は漫画制作時間にし、

画力を上げることは後回しにしようと思います。

それよりもネームなどの構成力を上げたい。

いや画力もあげたいけど、そこは資料を見て描くことでなんとか成長してくれ。

 

ただ、練習をずっと我慢するのも精神衛生上よくなく、練習をやらないと画力が下がっていく場合があるので、これがやりたい!ってモチベーションができた時には思う存分やろうと思います。

 

ぼんやり見ていられる作画配信をストックしておく

わりとぼんやり画面を見ている時間が長いので、作画配信の見たいやつをリストアップしていつでも見れるようにしておきたいです。

 

漫画は一年で2作品できたら良いと考えておく

これまで「速く描かなきゃ!」という気持ちに圧され、そればっかりが気になり逆にうまくいかなかった感があるので、今年は期間的に余裕を持って製作したいと思います。半年で1作品できたらいいな。

そんなことでいいのかとも思うけど、去年はあれもこれもやらなきゃでどれも上手くいかなかった感があるので、目標は低めでスタートしたいと思います><

 

う〜んなんだか上手くまとまりませんでしたが、とりあえずこんなところかな。

今年はあまり自分を追い詰めず、のんびり楽しむをモットーにやっていきたいと思います!